硝酸態窒素って?安全な野菜・ハーブ・アロマを選ぶための知識
皆さんは「硝酸態窒素」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、主に野菜などに含まれる物質で、植物を育てるために必要な栄養素の一つである窒素と深く関係しています。
植物が大きく育つためには、窒素、リン酸、カリウムという3つの栄養素が欠かせません。 これらの栄養素をバランス良く含んだものが化学肥料で、従来の農業で広く使われてきました。 一方、有機農法では、動物の糞などを原料とした堆肥(動物性堆肥)から窒素やリン酸を補うことが多いです。
窒素は、植物にとってタンパク質を作るために必要不可欠な栄養素です。 しかし、植物にとって窒素が多すぎると、硝酸態窒素という物質が増えてしまうことがあります。
硝酸態窒素を多く含む野菜は、見た目が濃い緑色をしていて一見健康そうですが、実はえぐみが強く、食べ過ぎると健康に悪影響を与える可能性があります。
人間が硝酸態窒素を摂取すると、胃や腸内細菌によって化学変化を起こし、発がん性物質であるニトロソアミンに変化することが知られています。 特に乳幼児は、硝酸態窒素の影響を受けやすく、メトヘモグロビン血症(ブルーベビー症候群)という血液の病気を引き起こす可能性も指摘されています。
アロマやハーブでの硝酸態窒素を考えてみたいと思います。
まず、アロマの精油から見ていきます。硝酸態窒素は水溶性性質があるため、油である精油には含まれません。
ただし、ハーブウォーターには含まれる可能性はあります。
ただ、硝酸態窒素は飲用することで発がん物質のニトロソアミンに変化するため、大量に飲用しない限り問題はないと思います。
次にハーブですが、インフューズドオイルはオイルなので精油と同じ理由で問題はないと思います。
アルコールチンキの場合、ハーブティなどは水溶性の成分が抽出されるため影響は受けます。
- 精油・・・問題なし
- インフューズドオイル・・・問題なし
- ハーブウォーター・・・含まれる可能性あり
- アルコールチンキ・・・含まれる可能性あり
- ハーブティ・・・含まれる可能性あり
ではどのようなものを選べばいいのでしょうか?
有機JAS認定など、信頼できる認証マークが付いたものを選ぶようにしましょう。 有機農法では、化学肥料の使用量が制限されているため、硝酸態窒素の含有量も比較的少ないと考えられます。また、有機農法で窒素が多くなると虫がつきやすくなるため、動物性堆肥を使ってもその使用量を調節して窒素量を調節していると思います。
問題は化学肥料や農薬を使う通常栽培の場合だと思います。農薬で窒素を増やすことで育成は早くなります。そのことで虫がつけば農薬を使うことが増えます。そうすると硝酸態窒素だけでなく、農薬などの化学物質の問題も出てきます。
日々の食生活の中で、硝酸態窒素のリスクを意識し、安全な食品を選ぶことで、健康的な生活を送りましょう。